■クーリングダウンとは
トレーニングや大会などで運動を行った後、身体を休息状態に落ち着かせる軽い運動のことをクーリングダウンと言います。
■クーリングダウンの効果
運動中は、多くの血液が心臓から筋肉へ送り出されており、送り出された血液が再び心臓に戻るためには重力に逆らわなければならないので、送り出す時よりも大変な作業となります。
その作業を助けるための機能として筋ポンプ作用というものがあり、筋肉の収縮(硬くなる)と弛緩(ゆるむ)がポンプのような働きをすることで、血液を心臓へと送り返す手助けをします。
また、ポンプで上に押し出された静脈の血液は、弁によって血液が逆流することがないので、上へ上へとどんどん送り返されるという仕組みなのです。
運動後(特に激しい運動後)は、急に運動を停止してしまうと、運動中に活発に機能していた筋ポンプ作用の働きも急に低下してしまいますので、送り出される血液量と送り返す血液量にアンバランスが生じ、脳が酸欠状態に陥ったりする危険性があります。
そのため、運動後は急に立ち止まったりせずに、徐々に軽い運動へと移行していくことが推奨されているのです。
これだけではなく、急な運動停止は副交感神経の活動が急に活発となり、心臓の働きを抑えようとし、心肺停止につながるリスクもありますので、クーリングダウンは運動する場面において非常に重要であり、欠かすことのできない存在なのです。
|