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ネットで調べると、超超ローノイズ品(しかしクソ高い)もあるんですが、スペックみると、入力容量が巨大すぎで、すくなくとも微小光検出回路には使えませんね。内部的に相当数のFETをパラレル接続している感じのつくりなんだと推定しますが、やりすぎると、雑音は下がりますが、端子間容量が増えていきます。
単品で、入力容量が10pF前後のもの、それで、ローノイズ品、となると、BF862, 2SK715(2SK932), 2SK3557(試験未投入)といった、AMラジオ向けの石が見つかります。今回、2SK3557も入手できたので、まず、この子たちをスクリーニングしてみました。あと、比較用に、オーディオ用ローノイズFETの代表的な石、2SK369も。こちらは、入力容量が70pF前後あるので、石のノイズが低くても、回路全体のSN比を稼ぎにくいので、参考出品。
まだ、絶対値が測れるまで治具の精度がよくないのですが、傾向は見えてきた感じ。
広域ノイズ特性はK369 < BF862 < K715 < K3557、差はありますが、微差です。しかし、オーディオ帯域処理をする場合、特に今の仕組みの場合、1KHzあたりのSN比がかなり重要になりますが、そいつで比較すると、K369 << BF862 < K3557 << K715。
低域になるとノイズが増えてくるポイントがあるのですが、2SK715は2KHzあたりにこのコーナーが来てしまっています。他の品種は200Hzあたりにある(そのコーナーより下はノイズが激増)・・・そのため、1KHzあたりのノイズだけをみると、K715は良くないですね。
ということは、今の回路構成でいくと、採用すべき石はBF862かK3557の二択になりそうです。
なお、ネット情報だとBF862は、先のコーナーが2KHzあたりにあるロットもあるらしいんですが、スクリーニングした子は数百Hzにありました。
FETのコーナー周波数の疑念は、スペックシートを眺めていて少し気になって、で、実際、治具をつくるきっかけになったのですが、ここまであからさまとは想定外でした。
普通にローノイズアンプ作るときも、スペックシートは隅々までみとくべきですね。
ただ、スペックシートもかなりいい加減なものもあるみたいで(まあ、より悪く書かれる分には実害はないですが)・・・K117は測って見るとスペックよりかなり低域までローノイズだったりするみたいです。
なお、これらの情報は作りかけ治具、ごく少数のサンプルでのお試し結果ですので、全てのデバイスがこの通りであることは一切保証いたしません。実際にお試ししてくださいませ。 |
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