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電池コントローラではまりまくっているので、少し気分転換に、検出回路を5V単電源で動かせないか、検討してみることにしました。
これがうまくいくと何が良いかというと・・・USB(やケータイ充電用のUSBバッテリー)から、昇圧なしで動かせる・・・かなり回路構成がスリム化できるのですね。
スイッチング電源も計測器内から排除できるので大口ノイズ発生源が減ることになります。
問題点は、電源電圧が5V以下に制限されること。
計測信号自体はアンプ出力時でもたかだか2Vppくらい(マイク入力ならミリボルトオーダ)なので、出力信号のダイナミックレンジ的には問題にならないはずなのですが・・・
周辺回路に十分電圧がかけられない、オペアンプを使う場合、レールtoレールでないと全然ダイナミックレンジが確保できない(そもそも5V以下で動作保証するオペアンプはCMOS系以外ではそれほど多くない)、低電圧帯のオペアンプは諸特性(ノイズ、応答速度)がそれほどよくない・・・といった問題があります。
しかし、スペクトル分析を主眼とするのでなく、高速で線量を確定でき、さらにある程度スペクトルがわかれば尚良い、という用途もあると思います。らじだすの据え置き計測、あるいは、ガイガーなどの代わりに空間線量計測・・・そのような用途であれば、多少のノイズ性能の低下よりも、回路が簡単になるメリットの方が大きいように思います。
問題は・・5V単電源できっちり動くのか。ネット上では昇圧回路を嫌い、5V、6V単電源で動かされている例もあるようですので、大丈夫そうではありますが・・・
ということで、回路設計してみました。どこかで試作してみたいと思います。ノイズフロアが150KeVくらい以下に追い込めれば、この構成ならよしとしたいと思います。
オペアンプに10nV/rtHZ級のCMOSオペアンプを使う予定なので、1nV/rtHz級のノイズのFETで組む予定のブートストラップ回路で実質10倍くらいの電圧ゲインが得られれば、オペアンプの電圧ノイズはほぼ無視できそうですが、計算通りに行くかどうか。
あと、ブートストラップ回路、信号をゲート側(入力側)から取り出すのに増幅も(直感的に)変だと思っていたのですが、回路をよく見ると、実はソース接地回路、負荷抵抗がソース側に入っている、そして、出力電圧が入力側に上乗せされる・・という仕掛けなので、電圧ゲイン的には普通のFET増幅回路(ソース接地でドレイン側から信号を取る)のと等価なようですね。入力側で増幅?という違和感はあるものの・・
また、チャージアンプの場合は、「電圧」でなくて(ここではフォトダイオードの生み出す)電流を電圧に変換するため、電圧増幅しても(電流増幅でないところがミソ)チャージアンプの出力決定には影響なし。電圧変動が大きくなるので、オペアンプ側の入力換算雑音電圧の影響をその分軽減・・・という動きになると理解しています(が正しいのだろうか?)
5V単電源で目的性能をクリアできれば、スーパーらじだす基本バージョンのベース回路にしましょう。
乗り鉄計測用は3.3V駆動もありえるのでどのみちDC-DCコンバータは必須。だもんで、+-5Vの両電源のままでいこうかと思います。5V単電源版が超優秀なら、あえて両電源にする必要はないのですが実力の程が今のところ不明です。
5V両電源(実質10V使える)だと、FETの動作は良好なのは確認済。 |
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