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食の安全と放射能測定所フォーラム

分解能向上テスト中
日付
2013年11月08日(金) 09時42分
チャージアンプのプリアンプ、FET増幅の負荷をアクティブロードにして、あと、完全に趣向の域に突入しかけていますが、初段増幅のFETをパラレル接続化させてみました。

アクティブロード化の効果はかなり明瞭です。
パラレル化の効果もややあるようです。

あとは、アクティブロードの定電流源を、今のお手軽FET版からもう少し高性能版に変えたらどうなるかを見ておきたいと思います。

現行版に比べて(特に低エネルギー領域の)ピークの山の形がすこし鋭くなっているようです。

あと、僅かですが、回路雑音も下がっているようですが、こちらの効果はいよいよ微妙ですね。

いずれにしても、良い感じに改善されることは確かです。

さらに、もうひとつ。
このお手軽構成だと、プリアンプの調整箇所がほぼ皆無になるのですね。部品点数も少なめだし。FETは都合3個投入するものの、FETまわりの抵抗は全て排除できるのがおおきいです。

FETのバイアス設定は、オペアンプ出力からフィードバック抵抗経由で、オペアンプの非反転入力の電位基準に合います。

ドレイン電流は、定電流化すると定電流源の仕様できまりますので、これは楽。 電源電圧にあわせて基準電位を調節すれば、かなり広範囲の電源電圧で使えそうです。

部品耐圧もありますし、ローノイズ性が必要ですので、あまり電圧をあげるわけにはいきませんし、FETやオペアンプの最低の動作可能電圧もありますので、あまり下げるわけにもいきませんが・・5~10V(単電源)くらいなら使えそうですね。3Vまで落とせるかは、定電流源の性能次第とみています。
蛍 袋夫
この構成の場合、FETはやはり、カットオフ電圧が浅めで高周波帯(AMラジオ帯でOK)向けの、ゲインの大きめのものがベスト。次善は、低周波(オーディオ)用のローノイズ、高利得タイプ。
入力容量は小さい方がよいです。

FETのカットオフ電圧は浅くないと低電圧でうまく動きそうもありませんが、他はそれほど細かく考えなくても大丈夫そうです。

AMラジオ用のだと、ほぼ差はでないかもしれません。
最近入手できた、2SK715W(オンセミ社移管バージョン)でも、いままでの主力予定の2SK1875と同じような結果です。2SK715は普通の3本足、しかも小型と非常に取り回しが良いので、多少性能が劣っても試作ではこれでいこうかと思っていましたが、本命候補と変わらない能力がありそうで、嬉しいです。

本番の検出部はこの回路構成でOKそうですが、後学のために、定電流源をもう少し高性能なものと差し替えたらどうなるかだけは試しておこうと思います。高性能版は回路が多少複雑化するため、本番投入は、余程の性能差がないかぎり考えていませんが・・・

ただ、フォトダイオードのノイズもあるため、読み出し回路側の高性能化を行っても、効果はそろそろ頭打ちかもしれません・・
蛍 袋夫
2013年11月08日(金) 09時50分
定電流回路の電流設定用に数十Ω台の抵抗調達...

このあたりの抵抗値のものは、殆どつかわんので手元に適当なものがなかとです。

0.6Vで10mAを設定とすると、0.6÷(10/1000)=60ということで、だいたいこの5-20mAあたりの設定にしようとすると、30-120Ωの抵抗が必要って感じですね。

さて、パーツが揃ったのでまずは配線を考えてしまおう。
さすがに、先に配置を決めてからでないとあたしのスキルでは作れません・・・(無理につくるとやたら無駄の多い配置になるので)

ちなみにトランジスタ2個と抵抗2個で作る定電流回路、FET1個でできるものに比べて、回路は複雑になりますが、低電圧・・・1Vくらいからバッチリ動作できるメリットがあります。この構成ですと、電源電圧3Vあれば、増幅側に2V、定電流回路に1Vの割り振りにすることで、計算上すっきり動きそうです・・・

こちらも、定電流回路の電流設定用に2本あるうちの抵抗の1本を使って行いますが、設定値が決まれば自動的に値が決定、しかもその後ほぼ無調整でOKということで、回路規模のデメリットを除けば、やはり実製作向きの、無調整回路として十分採用できる性質のものです。


このあたりの検討、設計はもはや、計測器の設計というよりも、オーディオアンプの製作の域に近いですね。実際、その方面からいろいろお知恵を拝借しております。

実際、ローノイズ、低歪みが望ましいのは、ハイファイオーディオも、シンチレーション計測器も一緒なんですね。ノイズが多いと低エネルギー帯が計測できず、あまりノイズが高すぎると実際に使える感度が低下(ノイズ部分は捨てないといけないので)。また、歪みが多いと、計測値のブレが悪化し解像度低下。
アンプ同様、ダイナミックレンジも広い方がよいです。ただ、アンプの様に80~120dBまではいらないですね。60dB位確保できれば良いでしょう。その変わりというわけでもないですが、ノイズは、マイクアンプ、MCカートリッジアンプと同等以上にシビアな対応が必要です。信号源がナノアンペアのレベルなので・・・
蛍 袋夫
2013年11月08日(金) 13時28分
ということで、定電流源高級化(?)の第3案をやってみましたが、残念ながら思ったような性能向上は見られませんでした。

雑音の低さについては、第1/2案とほぼ同等なのですが、低域の解像度が出ません。いくつか設定を変えてベストの状態でやっと、第2案と同等くらいかな。ということで、ここは第2案に戻って、詰めていきましょう。

第3案、トータルの雑音が低くても小信号領域の線形性が良くないっぽいのは、ちょっと・・ね。
蛍 袋夫
2013年11月08日(金) 22時35分
ついでに(?)電源の平滑コンデンサの大きさも再確認しときました。まあ、1800uFもあれば十分かな。1000uFだと僅かに雑音レベル上昇傾向。560uF固体電解なら1000uFの低ESR品とほぼ同等。ここらへんまでは僅差といえば僅差なのですが・・1800uFを使うのが無難なようです。あるいは、まだこの前段で高域ノイズが取り切れていない可能性も否定できませんが。

ちなみに220uFまで減らしたら、明らかに雑音レベル上昇。
10%くらいかな。使えないレベルではないにしても、せっかくの回路がもったいない感がありますね。

なお、コンデンサ間の比較より、箱がきちんとしまっていなかったり、ソケットにコンデンサがきちっと挟まっていないときの性能劣化の方が、激しかったです・・・
蛍 袋夫
2013年11月08日(金) 22時40分
ありゃ、プロトの前に、回路調整の繁雑さから制式化を諦めたRevision 4の分解能、ノイズ性能は激しく良いぞ~自分の作品でないみたいだ。シンチサイズが小さいことも基本性能引き上げに大きく役立っていることは間違いないにしても、それだけで、ここまではでないような気が・・・

今一度、Revision 4の回路を再検討してみる価値はありそう・・
故きを温めてなんとやら(というほど、古くはないのですが)

うちのシリーズ中、唯一、あるまじろに迫れる性能ですわ。

(おかしいな、センサはそんなにきちんとつくれていないはずなのに・・なんでこんなにちゃんとうごいているんだろう?)

まだこの性能、安定して再現できない(大当たり個体だけが許された神の領域)・・・ので、全然手放しでは喜べませぬ。

まあ、目標がはっきりしただけヨシとしておきましょうか。
このR4の性能が安定して出せることが、最終目標。

おそらく、それ以上はCsIフォトダイオード読み出しでは無理な領域に近いような気がします。

具体的には、ノイズスカート50KeV前後。この場合、自ずと分解能もかなり改善されているようです。

R4回路とR7回路の良いとこ取りができれば良いのですが、だいたいは、両方のオリジナルの悪いところ取りになることが多いので・・あまり期待していませんが、この2系統の合成をまずトライ。

R4オリジナルは再現性の問題、及び、電源電圧変更にあまり耐性がないので、実戦投入は躊躇してしまうんですね。

うまくできると素晴らしい業物ができるものの、ナマクラ刀も多数副産され、動かないケースも半分くらい、という感じです。

R5系(その発展系のR7系)は、そこそこの性能ですが、粒は揃っている、という感じです。65~80KeVがだいたいの下限になる(良くも悪くもあまりばらつかない)、一発でほぼ完動。

今試して貰っているプロト、これはセンサの都合で、ノイズスカートが80~90KeV程度です。
蛍 袋夫
2013年11月09日(土) 15時29分
意外な刺客編の通り、SN比向上を阻んでいた主犯はチャージアンプのチャージコンデンサでした。

プリアンプ部分はここしばらく試していたどの回路でもまさしく似たり寄ったりというところなので、もっともシンプルな2番目の試作回路、なんちゃってブートストラップ実は変型ソース接地アンプ能動負荷タイプ(長い)・・採用予定。

この回路は面白い、というか非常に動作許容範囲が広そうです。
いままで使えそうにないと思っていた部品でもほぼ問題なく動いたり、1:2くらいの比でばらついている部品をとりかえてつけてもあまり問題なく動いてみたり・・・不思議です。

さすがに、増幅用のトランジスタ(FETです)は、ローノイズタイプのものでないと性能劣化が激しいのですが、ローノイズタイプだと多少(かなり)入力容量が大きくてもあまり性能にはねてきません。むしろ、素子のノイズ特性が響きそうです。

とはいうものの、低ノイズ高増幅率小信号増幅用J-FETならだいたいなんでも使えそうです。
FETのオーディオ帯域周辺の入力雑音電圧が、1.数nV/√Hz前後、だいたい、2SK117のあたり、増幅率(順方向相互コンダクタンス)gmが15mS程度以上という判定でも、よさそう、これならほぼ問題なく動くようです。
また、低電圧使用時は、カットオフ電圧が1V前後未満のものを選ぶ必要があると思います。上記条件を満たすものの多くはカットオフが浅くてこちらの条件も満たすと思いますが。

すると、オーディオ用だと2SK117, 170, 369といった定番(廃盤)、AM帯域増幅用だと、BF862、2SK715といったあたり(随分と幅広いのですが)が使えそうです。僅差で、AM帯域増幅用のローノイズのものがよさそうですが、本当に僅かな差。

いくつかセンサを差し替えてもうすこし挙動を探ってみますが、これでいけそうです。

なお、この構成の場合、増幅段のFETをパラレル化しても、特にメリットはなく、寧ろノイズ増になる傾向。これも不思議。
蛍 袋夫
2013年11月09日(土) 22時52分
2ccシンチ同士で比べると、R4とほぼ同性能になったことを確認しました。
しかし、R4回路、なんでちゃんと動いているのか、今でもよく分かりません・・不思議だ。

これで検出部、フィルタ部、電源部と見直し終了。


あと、最近放置していた波形整形部分をもう一度確認しておこうと思います。波形整形はかなり検討したうえで決めた箇所ですが、当時に比べて周辺の性能はかなりアップしているため、念のため見直しをかけておこうと思います。ま、ここは本質的にはコンデンサ2個をどの値にする?ってだけの調整なのですが。
蛍 袋夫
2013年11月09日(土) 23時44分
さらに試行錯誤中・・・検証にえらく時間がかかる・・

さて、雑音特性の方は完全に底を打ってしまっているようですが、分解能、直線性については、改善されている模様です。

分解能の向上とともに、検出されるチャンネルの数と実際のγ線のエネルギーがかなりきれいに相関するようになってきました。

いままでは、低エネルギーで一点校正すると高エネルギー域が実際よりかなり低いチャンネルにシフトしていたこのずれ具合が改善されてきているようです。
一点校正する場合は高域を指標にすべきなのですが、今、トリウム系列で見ているので最も明瞭な238KeVをキーにしているため)。

このずれが大分軽減されてきた感じです。

実際には完全に比例することはなく、2次式なりなんなりで比較的誤差が少なくなるよう補正するのですが、この補正項がかなり小さくなりそうです。

どのみち多少誤差はあるということであれば、一点補正(この場合は1次式近似)でもまあいけそうかな。

また、普通に手に入る部品の範囲で、ベストとは言わないにしてもまあベターな結果を出すのはどれか、を探さないと。普通に売っている部品だと、コンデンサは誤差5%級(抵抗の方は誤差1%が普通なので、ここではコンデンサの誤差が問題になります)・・そしてだいたい、E6ないしE12系列という、とびとびの値の部品しかありません。いくつか部品を組み合わせて合成して、とか、特別なルートで比較的特殊な部品を購入して、ということはできるだけやりたくありません・・ので、普通に手に入れられる範囲で、詰め作業を進めていこうと考えています。値をかなり大胆に変えても、差は僅差の場合が多いので、汎用品で妥協してもそれほど能力が落ちることはなさそうというのは、良いことです。

むしろ、この僅かな変化しかないため、何がベストなのか、判断しがたく困ります。何でもいいのかなあ?という気になりかけそうな・・確かに現行設定よりは良くなってはいるものの、どこまでやればゴールに到達するのやらわからない・・・ゴールの近くにいそうなことは何となく感じられるのですけれどもね。
蛍 袋夫
2013年11月11日(月) 21時29分
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