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ささ哲


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タイトル
小論文を学ぶ―知の構築のために
説明
山川出版社
長尾 達也
2001-08
¥1,260
レビュー
 このサークルの高校生のみなさんにもぜひ参照してもらいたい参考書です。大学受験小論文の参考書で、時代を鳥瞰する眼を養うことのできる、数少ない本の一つです。どっかのシンクタンクの方の書評でも絶賛されてました。
 2001年初版発行なんで時代を捉える書物としてはちょっと微妙と思う人もいるかもですが、書いた本人は10年は持つはずと言ってました。ベストセラーよりロングセラーを狙った企画で著者は山川出版の社長と何度か議論を重ねて執筆に取り組むことを決定したと聞いています。社長は彼のことを廣松渉の後継者ではないかと言ったこともあるそうです(笑)
 出版当時のランキングもかなり上位だったようです。
 僕は未だにこれを時々参照することがちょくちょくありますが、コンパクトに要点がまとめられ使いやすく、近代の知の体系と現代的な知の体系(彼が試験的にパッチワークで作った)のマトリックス表示による比較などは一見の価値があります。高校の参考書としては高度な内容かもですが、難関大の小論にはこれくらいは必要と見るべきなのでしょう。皆さんにはどう感じられるかわかりませんが、高校の参考書としては知的な刺激をたぶんにもたらす珍しい本だと僕は思います。(社会人が読んでもいいように書かれています)
 ただ文体が独特であることがひっかかるという人もいるかもです。あと内容もこの方個人の考えなのでできればすべてを鵜呑みにせず、自分の調査も大事にしてください。
 結局、小論文は時代的な問題に対する解を学生に求める試験であり、小論文自体が時代の要請に応えるために出現したものであるもと言える、と著者は主張しています。(いつも「時代を正確に見抜きなさい」といっていました)
 彼は僕の高校時代の倫理の先生です。
作成日
2010年09月10日(金) 06時15分
評価
  5点